【男の声】 おい、お前たち……
【男の声】 こんな所で何をしている?
【ダッシュウッド】 おっと。邪魔しないで欲しいね。
【ダッシュウッド】 こちらの旦那は、まだ慣れていないんでね。手ほどきの最中だったんだが。
ダッシュウッドは慣れた様子で、男たちの視線を受け流して、軽口をたたいた。
【ダッシュウッド】 これから今夜の大切なお客様を、代表の元へ連れていくところさ。
【ダッシュウッド】 なかなか、最初の決心がつかず、苦しまれているようなのでね。
【男の声】 本当に、ここに招待されている者なのだろうな?
【男の声】 資格が無い者は、ここから健康な体では出せない決まりだが?
【ダッシュウッド】 (旦那、許してくださいよ。こうでもしないと、どちらかが血を流すことになるんでね……)
ダッシュウッドはそう言うと、ゲオリクの唇に自分の唇を押し当てた。
【ゲオリク】 !!!
【ダッシュウッド】 ……ん……
【ダッシュウッド】 旦那あ、硬直しちゃいけません……
手を滑らせて、首、胸、腹へと順に撫でていき……
脚の間で手を躍らせると、執拗に熱を持った部分を責め立てた。
【ゲオリク】 んッ……く……!!
【ダッシュウッド】 (旦那の……すげェ色っぽいなァ……やっぱり、オレの目に狂いはなかった……)
【ダッシュウッド】 (しかも、相手がオレでも、こんなに感じてくれるんッスねェ……)
そのまま、唇を下に滑らせていくと、ダッシュウッドは背後の男たちに目で合図した。
【ダッシュウッド】 …………お前達、そろそろ気を使えよ?
【男の声】 ………………
男たちは、黙って元の場所へと戻って行った。
【ダッシュウッド】 旦那、ノってきたところ悪いが、逃げるなら今のうちですぜ?
ダッシュウッドは、悪戯な目をしてゲオリクを見上げた。
【ゲオリク】 …………貴様、一体……
【ダッシュウッド】 ここでの異端者は、地上の異端者と逆なんですよ。
【ダッシュウッド】 ここでは罪を、悪を、退廃を愛する者でなければ、最悪、死をもって異端者を戒めます。
【ゲオリク】 ……異常としか言いようがないな……
【ダッシュウッド】 旦那、郷に入っては郷に従えですよ。何故、こんな所へ首を突っ込んじまったんです?
【ゲオリク】 ……お前のセリフとは思えんな。
【ゲオリク】 国の役人や、貴族連中の中でも、重要人物が名を連ねているそうじゃないか……
【ダッシュウッド】 彼等に、すぐに会うことはできませんよ。クラブにも、上下の関係がありますからね。
【ダッシュウッド】 正式な入団審査にパスして、入団の儀式を終え、その中でもさらに上のランクまで上がらなければ、ね。
【ダッシュウッド】 人の秘密に、首を突っ込むってことの重みですよ。それだけの覚悟をしないと。
【ダッシュウッド】 入団儀式では、もっとすごい体験をすることになりますぜ。
※シナリオを一部抜粋しております。
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