国王のための不老不死研究の他に、禁じられた生命の扉を叩く実験は各所で行われている。
最近密かに話題になっているのは、エーデルン教国が内々に行っているとされている、 屍術実験だ。
死者の肉体を操り、戦力として扱えば、術者一人でも強力な戦力を持ち得るというもので、実際にアンデッドの軍隊がハードランドの北東部で目撃情報が聞かれる。ただ、術者の姿を見たものはない。
魔族との契約で永遠の命を得られる、といった伝承もハードランドの過去の書物を紐解けば詳しく書かれているが、これは王立図書館の特別書庫に保管されている。
ハードランドの科学力の結晶、機械兵士にまつわるエピソードもある。
実験の最中に、産みの親であるサンジェルマンを、不慮の事故からかばったと解釈できる反応をした、というセンセーショナルな事件の記録だ。
非科学的なゴシップ記事という意見が大半だったが、この「ハードランドの機械ゴーレム事件」以降、王室はサンジェルマン伯爵を国家研究室に呼び戻そうとしている。
この事件で、彼は「殺人の苦しみを感じる前に、自分の子供たち(機械兵士)を殺してあげたい」とコメントし、功労者と同時に危険人物としてもリストにその名を載せることとなった。
倭人華国では、異なる生命を寄せ集めて命を宿らせる「鵺(ぬえ)実験」や、紙から鬼を作る「式鬼神(しきがみ)」などが行われており、やはり国の戦力として育てられているという。
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