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「・・・ル・・、ルシフェル・・・・！」
鮮やかな花が咲き乱れる花園。
楽園と呼ばれる天上の一角で花に埋もれるように座り込み、己が羽を指先で弄んでいたルシフェルは不意に己の名を呼ぶ声に気づき顔を上げた。
「ミカエル・・・」
視線を上げると見事に輝く金の巻髪を揺らし、こちらの方へ歩いてくる清らかな天使が一人。
「ルシフェル、こんな所にいたのか。神がお呼びだ」
「神が・・・？・・・あぁ、分かった・・今行く」
『神』と聞いてルシフェルの表情に一瞬だけ翳りがさした。
日に日に大きくなっていく『神』への不振と不満。
いずれ自分は『神』への反逆の旗を翻してしまうだろうという予感がある。
その時に一体どれだけの犠牲を払ってしまうのだろうという迷い、そして・・その時に『神』へ絶大なる信頼と忠誠を寄せている目の前の最愛の弟が一体どんな瞳でこの姿を捕らえるのか。
その瞬間を想像すると無意識に体が金縛りにかかったかのように動かなくなる。
「ルシフェル・・・？」
自分を複雑そうに見つめたまま動こうとしないルシフェルにミカエルが首を傾げつつ名を呼ぶ。
「あぁ、すまない。行こうか・・」
どうかしたのか？という心配気な瞳に、何でもないと首を振りルシフェルは口元に自嘲の笑みを浮かべたのだった。
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毎回長い書き込みで申し訳ないです。
す、スルーしてやってください（脱兎）